手招き五十音

シンクロを愛で、すべてをことほぐ

春への着地

先月のある日、2月とは思えない陽気だった
自然のタイミングが訪れたと思ってか、オレンジ色の蝶が舞っていた
そのまま春に突入するにはやはり早過ぎて

雨水、啓蟄、春分
曲線的な三寒四温というより寒暖の小刻みな直角を繰り返し
なごり雪なのか、みぞれまじりのまとまった雪が袴姿の華奢な足元を凍えさせ、翌日には悪びれもせず溶けていった

この季節のこの街らしい強風
雨と花粉と黄砂の予報
停電の影響でダイヤが乱れた新幹線
駅の構内急ぐ人、並んでいる人、待ち合わせの人
旅行の人、移動の人、日常の人
わたしも今日は待ち合わせの人

あの日の蝶も
しばらくどこかで雪風雨風しのげたろうか
変わり目のときを着地して
改めて春と再会していたらいい

Spring Leaves'eh [early spring]picture from Flickr, Thank you